警告

 予め申し上げておく。
 人間および生命の尊厳を信じている者、特にあらゆる宗教における敬虔なる信者は、本書を繙いてはならない。何故ならば、当人の世界認識の中に一縷の迷いもしくは自己欺瞞でも混じっていることがあったならば、本書  殊にその第10章  で語られている事柄によって、その肯定的なる世界観に少なからぬ損害を蒙る恐れが存在するからである。
 万が一この警告を無視して本書を読み、その心に損傷を負った者がいたとしたならば、あくまでこれは或る世界内存在者による世界解釈であり、言はば妄想に過ぎぬものと受け止めてもらいたい。本書は如何なる他者をも傷つけることを目的として書かれたものではない。
  筆者

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